沿岸エリア
北から南まで続く絶景と世界三大漁場の海の幸、自然の恵みと脅威をひとつの姿
宮古市 大船渡市 陸前高田市 釜石市 住田町 大槌町 山田町 岩泉町 田野畑村
地勢・気候
「海のアルプス」とも称される豪壮な大断崖や、複雑に入り組んだリアス海岸の地形が描く優美な湾岸風景など、北から南まで海の絶景が続く沿岸エリアは、青森・岩手・宮城にまたがる三陸復興国立公園約220kmのほぼ中央に位置しています。
最近は景観を楽しむだけではなく、三陸ジオパークやみちのく潮風トレイルコースの整備が進み、「地球にふれる旅」「自然を歩く旅」のフィールドとして注目を集めています。また、東日本大震災からの復興途中の現場や遺構を訪ね、自然の脅威や防災、そして、津波から命を守るために必要なことを学ぶ場所にもなっています。
太平洋に面したこの地域の気候は、内陸に比べて雪の少ない地域ですが、宮古市を境に北と南で少し異なっています。海成段丘が広がる宮古以北は、県北沿岸地域と同じように冬は低温ながらも晴れの日が多く、夏はヤマセの影響を受けて涼しい地域です。宮古以南は、岩手県の中でも温暖な地域と言われ、大船渡市の1月の平均気温は0.8℃、8月の平均気温は23.0℃(気象庁 気象データ)と一年を通して過ごしやすい気候です。
交通
東日本大震災の復興が進む沿岸エリアへの交通アクセスは、車が便利です。
沿岸エリア南からのゲートは陸前高田市。公共交通機関利用では、東北新幹線一関駅で気仙沼駅までJR大船渡線利用し、気仙沼駅でJR大船渡線BRT(バス高速輸送システム)に乗り換えて陸前高田・大船渡方面へ向かいます。BRTは東日本大震災前に列車が通っていた線路の一部を舗装したバス専用道と一般道を走行するバス路線。気仙沼駅から大船渡市盛駅まで約1時間20分ほどの道のりです。
宮古市へは、JR山田線または岩手県北バスでアクセスできます。
スポーツ
宿泊
大人数での宿泊も可能なホテルから漁師がもてなす宿まで、旅の目的や好みに合わせた宿泊施設があります。海側の部屋や大浴場から日の出を眺めることができる眺望のよい宿も多く、沿岸ならではの朝風景に出会えます。キャンプ場やオートキャンプ場も整備され、初夏から秋にかけてドライブ旅やトレイルツアーも安心して楽しめます。
食
なんといっても海の幸が自慢です。世界三大漁場の一つ・三陸沖で獲れる魚料理の数々はもちろんですが、波静かな湾で育つカキやホタテ、ワカメのおいしさも格別です。里山の森からミネラル分たっぷりの水が川となって流れ込み、エサとなる海藻が豊富な海で育つカキやホタテの身の大きさ、歯ごたえ、旨みはひと味違います。
伝統行事・祭り
大漁旗に彩られた漁船に神輿を乗せて湾内をめぐる曳き船まつりや、神輿を担いで海に入る例大祭など、海のまちならではの勇ましい祭りが夏や秋に催されます。その祭りで演じられる郷土芸能の種類も数多く、神楽、剣舞、鹿踊り、虎舞、獅子舞など多彩です。国の重要無形文化財に指定されている黒森神楽や、軽快なテンポのお囃子にのせて、跳ねる、立ち上がる、寝転がるなどホンモノの虎のような動きで舞う虎舞、鎮魂と厄災退散を祈り舞う剣舞など、約300団体が継承しているといわれています。